君はあたしの天然王子
その日の夜、あたしは夢を見た。
真っ白なドレスに身を包む由陽さん。
緊張して顔が硬直しているお兄ちゃん。
あぁ…
これは結婚式?
みんなが二人を祝福している。
もちろん、あたしも尚陽くんも…
が、しかし、その景色は次第に光に包まれていく。
やだ、終わらないで…
眩しい光に包まれた。
目が覚めたら、あたしはベッドの上だった。
「あれは夢…?」
あんな幸せな夢、久しぶりに見た。
きっとあたしの中で気持ちが高まっているからかな…
やっぱり、贈りたい。
“白い花”を贈りたい―…