イジワルな旦那様とかりそめ新婚生活
「一人で抱え込まないで、奈々子姉さんに話してご覧なさい」

奈々子がドンと自分の胸を叩く。

「……奈々子姉さんって、同い年じゃない」

私が突っ込むと、奈々子にペシッと頭をはたかれた。

「奈々子、痛いよ~」

私は頭を押さえながら奈々子に抗議する。

「痛いよじゃない!さあ、吐け!あんた、ついに鷹司先輩の事、好きになっちゃったんでしょう?」

奈々子が私の両肩を掴み、私と目と目を合わせる。

……いきなり核心を突かれた。

「うっ……何でそんなにいつも鋭いの」

私は上目遣いに奈々子を見る。

「天然の桜子もついに恋に落ちたか。あんなイケメンと同棲してれば、そりゃああんたみたいな鈍チンでも平静ではいられないわよね」

クスッと奈々子が笑う。

「……凄く貶されてるような気がするんだけど」

私って奈々子の中ではどんな印象なんだ。
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