イジワルな旦那様とかりそめ新婚生活
「可愛いタヌキだな」

面白そうにそう呟いて、刹那さんは私のお腹をポンと軽く叩いた。

「うっ、すぐに凹みますよ」

刹那さんの意地悪~。このお腹見られるなんて~。

もう恥ずかしくて死にそう。

「そうでないとな」

刹那さんはクスッと笑うと、立ち上がって私に顔を近づけ耳元で囁いた。

「でも、ちょっと色っぽくてそそられる。このまま食べちゃおうか?」

「……じ、冗談?」

刹那さんの言葉に顔が強ばる。

「冗談だ」

悪戯っぽい目で言うと、刹那さんは私の首筋にチュッと軽く口づける。

「もう、刹那さん!からかわないで下さいよ~!」

「ほら、下駄履いて行くぞ」

刹那さんが屈んで側にあった赤い鼻緒の下駄を履かせてくれる。

「火傷したとこだいぶ綺麗になってきたな。もう痛みはないか?」

「はい、大丈夫です」

私が頷くと、刹那さんは立ち上がって私の手を取った。
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