イジワルな旦那様とかりそめ新婚生活
酔い潰れた桜子の姿を見て何とも言えない気持ちになる。

呆れるような発言もあったが……。

何故だろう?今、無性に彼女を抱き締めたい。

ああ、これが愛しいって気持ちだろうか?

全力で守ってやりたいと思う。そして、もう逃がすものかって思う。

秋人にも誰にも渡さない。

この言葉を聞いてしまった以上、彼女は俺のものだ。

桜子の酔いが覚めると、彼女に今回の身代わり婚の顛末を説明してプロポーズをした。

俺達を祝福するかのように蛍が舞う。

この日見た蛍を、俺達は一生忘れないだろう。

蛍の光の中で愛を誓い、彼女の指に再び指輪をはめた。

冗談半分にNON REFUNDABLE. という文字を刻んで作ったこの指輪だが、今では結構気にいっている。

俺達の結婚を後押ししてくれた蛍を見るのは、毎年の恒例行事となりそうだ。

家族が増えてもずっと……。




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