イジワルな旦那様とかりそめ新婚生活
そんな彼女の頭を撫でると、家を出て薬局に妊娠検査薬を買いに出掛け、二十分程で帰宅した。

「これではっきりする」

桜子に検査薬の入った袋を手渡すと、彼女は袋から検査薬の箱を取り出しまじまじと見つめた。

「これが噂の妊娠検査薬なんですね。まさか自分が使うことになるとは……」

妊娠がやっと自分に身近な事だと認識したのか、桜子は呆然としていた。

少なからずショックなのだろう。

初めての事だし、彼女の不安は理解できる。

「籍を入れてから一年経ってるし、いつ子供が出来てもおかしくない。そう不安になるな。お前の姉だって、今では立派なママだろ?」

「……そうですよね。トイレ行ってきます」

桜子は覚束ない足取りでよろよろとトイレに向かう。

……大丈夫か?

トイレで倒れないよな?
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