【完】GUILTY BOYS -囚ワレノ姫-



「の、い……」



「絶対守るなんて口では言っといて守れねぇって、何ひとつ意味ねぇんだよ。

……ちゃんと、守ってみせるから」



そばにいてくれるか?と。



少し音量の落とした声で、尋ねられる。



『ずっと、羽歌は俺の姫でいて』



『俺が守るから……そばにいてね』



嘘つき。




「うん、」



「………」



「私の、そばにいて」



それを口にした瞬間に優しく抱きしめられて、彼の腕の中で目を閉じる。

「絶対傷つけねぇから」耳元で囁いたと思えば、乃唯が私の肩に顔を埋めた。



──私が、このチームの姫になった理由。



それは、ごく簡単なことだった。



彼の元カノが……私とそっくりだったから。性格も何もかも似てないのに、私と〝あの子〟が──双子、だったから。



< 5 / 368 >

この作品をシェア

pagetop