この地に天使が舞い降りた-ANGEL-

そして一同絶句した。
「……なんですか」
ジロジロ見られて不快に思った薫は、むっと眉を寄せる。
でも、顔は可愛いままだった。
「カワイイ! すッごくカワイイね、ユキ!」
「でしょ?」
クロエの言葉に何故か誇らしげな雪を横目に見た薫は言う。
屋上に繋がる階段は暗かった。
そして屋上は自然な光でとても明るい。
その差にさっきから薫は目を細めたままだった。
「…………」
普段あまり喋らない真白も無口度を増して薫を見る。
「肌とかすっごく綺麗! 何これ! 女の子みたい!」
葉太も、優雅も、きゃっきゃとはしゃぐ女子軍を見て、
「(……確かに可愛いけど、女子には見えなくないか?)」
そんなことを思っていた。
「……あの、そろそろ本題に移ってほしいんだけど」
無遠慮な視線ほどウザいものはない。
それは雪や優雅たちも実感したことがあるので、早急に切り上げる。
「そうそう、本題ね」
静かにフェンスによりかかっていた舞がそこから離れ、薫に近づいた。
ふわりと香った花のかおりにびくっとする。
薫に好奇な視線を向けない舞。
この学校に来て初めてまともな人に会ったかもしれないーー。
「アナタ、カンナに入る気はない?」
が、そんな考えはそんな言葉によって崩される。
……あー、そうでしたね。そんな話でしたね。
「いや、ぜひ琥珀に入ってほしい。だめか?」
声のした方に顔を向けると、……うわ、めっちゃイケメン。
どこかで見たことがあるような気がするけど……まぁ気のせいか。
「優雅、アナタは少し黙っててくれない? 薫くんの意思が琥珀に傾いてしまったら駄目でしょう?」
「いや、それはオレらとしては本望ですけど」
「駄目よ」
「強情」
「うっさいわね」
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