私の横に居る人
朝のフロントは忙しそう。

思ったより進まない列で、みんなを待たせている事を気にしながら、私は少しイライラしていた。

やっと私の番。

でもみんなから集めたお金は細かい為、またまた時間がかかってしまった。

「ありがとうございました。」

やっと清算から開放された。

「あれ?」

玄関前に揃って並んでいた車の姿がない…。

きょろきょろする私。

もしかして、あまりに遅いからおいていかれちゃったの?

どうしよう。こんな所から私一人で帰れないよ。

慌ててスマホを取り出す。

心細くて、血の気が引く。

「悠ちゃん!こっち。」
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