私の横に居る人
私は真っ赤な顔を横に振った。

「私で良いんですか?」

やっと出た震える声。

「悠ちゃんじゃなきゃダメなんだ。長くかかったけど、やっと言えた。」

近づく智樹先輩の顔。今度はゆっくりと優しいキス。

「嬉しいです。」

真っ赤な顔の私。

「昨日思わずキスしてしまった時、もうこのままの先輩後輩じゃいられないと思った。びっくりしただろ、ごめんな。でも自分でも自分の行動にびっくりしたんだ。」

「寒いから、車で話そう。」

ゆっくり先輩は私を離すと、手を引いて車まで連れて行ってくれた。

「私達、二人ですか?」

誰も他には乗っていない。

「健に頼んで、そうしてもらった。」

首をすくめながらそういうと、先輩はエンジンをかけた。
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