私の横に居る人
「俺、ご両親に了解もらえば、それで大丈夫だと思ってた。」

智樹は私の方に体ごと向いて、私の肩を掴む。

「じゃあ、プロポーズしていないって事?」

お母さんが笑いながら聞く。

お父さんも智樹の表情を見て笑いが止まらないようだ。

「悠に愛想つかされたら、私も結婚を許すわけにはいかんな。」

「悠、後回しになってごめん。結婚してくれるよな?」

智樹は私の顔を覗き込んだ。

「どうしようかな~。」

智樹の慌てぶりに笑いがこみ上げる。

「これ、悠も智樹さんを困らせないの。」

お母さんが私を見た。

「ご飯を食べてから、二人で話し合いなさい。私達は大歓迎だから。
良い報告を待ってるよ。」

お父さんはにこやかに智樹に言った。
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