私の横に居る人
夕飯の後、私の部屋に連れ立って入る。

待ちきれなかったように、

「なぁ、悠は俺と結婚してくれないの?」

智樹が心配そうに私を見る。

ちょっと脅かしすぎたかな。

「智樹と結婚はしたいよ。」

「じゃあ、何であんな事…。」

ホッとした顔をする智樹。

「でも結婚するタイミングみたいなのがあるじゃない。 私の仕事の都合とかは無視されちゃうの?」

あっという顔をする智樹。

「ごめん。さっき言った通り俺がダメなんだ。もう悠なしの生活は考えられない。 早く結婚して俺とずっと一緒に居てよ。」

珍しく早口の智樹。

「それはプロポーズ?」

私はあまりにも切羽詰った智樹が可笑しかった。
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