私の横に居る人
健先輩は大げさに言う。

「面接してその後仕事の説明をしてもらって、今終わったところです。」

「そうか、やっていけそう?」

「はい、校正なんてこちらからお願いしたいくらいやりたいお仕事だったので、ラッキーでした。」

正直に言う。

文学部の私にとって出版される書籍を先に読めるなんて、本当に幸せだ。

「どう?夕飯でも食べてかない?おごるよ。」

ニコニコ顔の健先輩に誘われた。

一瞬どうしようかと思ったが、断る理由はない。

「家に連絡だけしておきますね。どこに連れて行ってくれるんですか?」

健先輩なら、未成年の私を連れて居酒屋に行ったりしそう。

「初めてだから、その辺のファミレスでどう?」

健先輩の無難な返事にホッとする私。

「じゃあ、お供させて頂きます。」
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