私の横に居る人
「本当にご迷惑をお掛けしました。恥ずかしいです。」

真っ赤になっている自分の顔が熱い。

「不謹慎かもしれないけど、やっと素の悠ちゃんが見れて、俺は嬉しかったんだけど。」

思わず先輩の目を見る。

ちょっと私は焦っているようだ。

「悠ちゃんはいつもよそいきの顔しているよね。自分のご両親の前でもそれが崩れない。俺には悠ちゃんは自分の中に壁を作っているように見えるんだ。それが思いがけなく今日崩れた。正直、やっとここまで来たぞって感じ。」

照れくさそうに笑う智樹先輩。

何でだろう。この人の雰囲気は私に安心を与えてくれる。

それと共に私は少しずつこの人に心を開いてる…?

「もっとありのままの悠ちゃんを見せて欲しいんだけどね。」

私は何も言い返せなかった。

私は多分この人には適わない。

もしかしたら私より私を分かってくれるのかもしれない。

何だかそんな予感のようなものを感じた。










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