私の横に居る人
その後は無言のまま食事をした。

定食を頼んだが、どんな味だったのかは思い出せない。

智樹先輩に言われた事が頭の中をぐるぐる回っていたからだ。

「この後夕飯まで時間があるから、公園でも行ってブラブラしようか。」

そう言った智樹先輩の後に付いて、公園の一角にある小高い丘まで登ってきた。

下が広場になっていて、多くの家族連れが遊んでいる。

私は思い切って聞いた。

「よそいきの顔をしている私と居て、先輩は楽しいですか?」

びっくりしたような顔見せる先輩。

「俺だって楽しくなければ、悠ちゃんと一緒に居ないと思うけど。ましては、今日は俺から誘ったはずなんだけど。さっきの言い方がまずかったかな。でもさ、俺が悠ちゃんに対して、無理してるように見える?」

私は首を横に振った。

「私を分かってくれる人を見つけたって思っちゃったんです。何だか嬉しくて。」

私は真っ赤になって、思わず先輩に背を向けてしまった。

「悠ちゃん。」
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