わたがしとキス



女の先輩はその細くて白い腕を

柏木先輩に絡ませていて

見上げるように視線を合わせ微笑んでいた。



それに対して優しく少しだけ微笑み返す柏木先輩には


いつものクールな印象など何処にもなくて


あちこちでその笑顔に悲鳴が起こっているのもわかる。



何より2人...とってもお似合い。


悔しいけどみんなも思っていることはきっと同じで

2人の胸元に書かれた4番という数字を確認して

「4番が素敵」なんて声も多く聞こえた。



なんでだろう...苦しいよ。

胸がぎゅっと締め付けられるみたいに苦しい。


そんなあたしの気持ちとは裏腹にヒートアップしてゆく声援。


「それでは続いて4番のカップル3Gの柏木廉くんと蒼井美桜さんどうぞ!!」



気づいたら柏木先輩たちの番が来ていて



見たくない...けど、今ココから動けそうにもないあたしは


仕方なく重い頭を上げた。



...美桜先輩っていうんだ。


しかも2人は同じクラス...。
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