GET!~アイツを振り向かせたい気持ちは120%~
「お、俺!?快二とか他の奴の間違いじゃ……」
「快二は友達!志摩……アンタは好きな人!ほら、その……付き合いたい人なのっ」
そのまま目を丸くしている志摩へ言う。
「全然頼りないアンタが好き。男らしくないしへなちょこだけど、運動音痴だし顔もイケてるわけでもなく普通だし、モテモテじゃない志摩だけど……好きんなっちゃったんだよ」
もうヤケクソ。
だけど、あたしの好きは止まらない。
「城薗さ……」
「だからその、考えてみてっ!」
志摩からの言葉を聞きたくなくて、そのまま言い逃げをしてしまったあたし。野次馬の生徒の間をくぐり抜けて一目散に教室まで駆けた。
「あっ、奈央ちゃん」
「奈央、おはよ」
「2人ともー、うわーんっ!」
そして、あたしを出迎えてくれた雪と花蓮へ飛び付いた。
「どうしたの?」
「どうしよー、もう言っちゃったぁ~」
「え?奈央ちゃんどういうこと?」
「だーかーらぁ、もう志摩に好きって言っちゃったよぉー」