GET!~アイツを振り向かせたい気持ちは120%~



「お、俺!?快二とか他の奴の間違いじゃ……」


「快二は友達!志摩……アンタは好きな人!ほら、その……付き合いたい人なのっ」


そのまま目を丸くしている志摩へ言う。


「全然頼りないアンタが好き。男らしくないしへなちょこだけど、運動音痴だし顔もイケてるわけでもなく普通だし、モテモテじゃない志摩だけど……好きんなっちゃったんだよ」


もうヤケクソ。


だけど、あたしの好きは止まらない。


「城薗さ……」


「だからその、考えてみてっ!」


志摩からの言葉を聞きたくなくて、そのまま言い逃げをしてしまったあたし。野次馬の生徒の間をくぐり抜けて一目散に教室まで駆けた。


「あっ、奈央ちゃん」


「奈央、おはよ」


「2人ともー、うわーんっ!」


そして、あたしを出迎えてくれた雪と花蓮へ飛び付いた。


「どうしたの?」


「どうしよー、もう言っちゃったぁ~」


「え?奈央ちゃんどういうこと?」


「だーかーらぁ、もう志摩に好きって言っちゃったよぉー」


< 114 / 270 >

この作品をシェア

pagetop