GET!~アイツを振り向かせたい気持ちは120%~
「危ないし気を付けろよー?」
そう言って、ニコッと笑う志摩。
あーあ。志摩の好感度アップ。俺のバカ、何前の方歩いてんだよ。
「はっ、早く電車乗らなきゃっ」
まだ顔が赤い城薗がそそくさと電車に乗る。俺と准も続いて乗り込んだ。
学校に着くまでの間、3人で話はしていた。
だけど、いつも通りだったのは准だけ。
城薗はずっと准を意識して目を泳がせていたし、俺はそんな城薗にイラついていたからだ。
「おーい快二。なんか不機嫌じゃね?」
学校に着き、教室に入ると、クラスの奴が肩を組んで声をかけてきた。
「んー別にー」
生半可な返事をして自分の席に着く。
ふと城薗に目を向けると、古田達とキャッキャッ会話に夢中だ。どうせ、話題は准ことだろうけど。
俺だって、准の立場だったらコケそうなお前を庇うことができたんだっての。
そしたら、お前はあたふたして顔を赤くして、俺のことを意識してくれた?俺のことを、少しでもカッコイイって思ってくれた?