GET!~アイツを振り向かせたい気持ちは120%~
「お疲れ様~。早速だけど昨日のバレンタインの話詳しく聞かせてよ~」
雪がお弁当を広げた後、すぐにあたしに興味深々の顔を向ける。花蓮も相槌を打ちながらあたしを見た。
2人には、昨日快二から告られたことをラインで報告していた。詳しくは明日学校で事情聴取するからって、ニヤッと笑うクマのスタンプを送られた。
そしてあたしは、2人に昨日の放課後の出来事を話した。
「やっと告ったんだね~快二くん」
雪の第一声はそれだった。
「雪達にも何か言ってたの?」
「言うも何もね~、花蓮ちゃん」
「気づかない奈央がすごいよ。快二くん、すごい頑張ってたよ、奈央への片思い」
花蓮までも。
「そんなこと言ってくんなきゃ分かんないよ」
今になって恥ずかしくなってきた。
「そりゃ、言えるわけないよ」
そう言った花蓮が水筒に口をつける。
「奈央は志摩くんに片思いしてるんだもん」
「そうだよ~。奈央ちゃんを困らせたくなくて、好きって言わないで、ちょっかい出しながらも傍にいてくれたんだろうね~」
花蓮に続き雪が言う。