GET!~アイツを振り向かせたい気持ちは120%~



「お疲れ様~。早速だけど昨日のバレンタインの話詳しく聞かせてよ~」


雪がお弁当を広げた後、すぐにあたしに興味深々の顔を向ける。花蓮も相槌を打ちながらあたしを見た。


2人には、昨日快二から告られたことをラインで報告していた。詳しくは明日学校で事情聴取するからって、ニヤッと笑うクマのスタンプを送られた。


そしてあたしは、2人に昨日の放課後の出来事を話した。


「やっと告ったんだね~快二くん」


雪の第一声はそれだった。


「雪達にも何か言ってたの?」


「言うも何もね~、花蓮ちゃん」


「気づかない奈央がすごいよ。快二くん、すごい頑張ってたよ、奈央への片思い」


花蓮までも。


「そんなこと言ってくんなきゃ分かんないよ」


今になって恥ずかしくなってきた。


「そりゃ、言えるわけないよ」


そう言った花蓮が水筒に口をつける。


「奈央は志摩くんに片思いしてるんだもん」


「そうだよ~。奈央ちゃんを困らせたくなくて、好きって言わないで、ちょっかい出しながらも傍にいてくれたんだろうね~」


花蓮に続き雪が言う。


< 209 / 270 >

この作品をシェア

pagetop