蟲狩り少女
そう言ってあたしの背中をトントンと押す。


「わっ……」


背中を押す力は少し強くて、2・3歩つんのめってしまった。


「もう……」


『何するの?』


と、文句を言おうとしたけれど、あたしは口を閉じてしまった。


だって、目の前には綺麗でオシャレな雑貨屋さんがあったから。


たくさんのアクセサリーに、小物たち。


それらに視線を奪われてしまったんだ。


「綺麗……!」


「でしょう? こういうお店に来ると色々な物が置いてあるのよ。きっと里音の趣味や好きな物も、どんどん増えるんじゃないかしら?」
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