蟲狩り少女
「そっかぁ……」


人ごみは苦手だけれど、こんなキラキラした可愛いお店が沢山あるなら毎日だって来てみたい!


もう少し可愛い雑貨を見ていたかったのだけれど、お母さんに促されてあたしは水着コーナーへと足を進めた。


3000円くらいの可愛い水着がズラリと並んでいるけれど、どれもビキニタイプだ。


「お母さん、ここにはあたしが着る水着はないみたい」


「なに言っているの? 気に入るのがないの?」


「ううん。可愛いデザインだけど、全部ビキニなんだもん」


そう言うと、お母さんはまた目をパチクリさせた。


「里音、ビキニを着られるのは若いうちだけなのよ? 今着ないでいつ着るの?」


「え? そうなの……?」
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