蟲狩り少女

「光……磨……？」


思わず口から笛を離してしまい、彼を見つめる。


彼は蟲スプレーを両手で持ち、蟲へ向けて噴射している。


「な……んで？　それ……そのスプレー……」


「あぁ……。これは俺の物だ」


へ……？


あたしは唖然としたまま二の区が告げない。


蟲スプレーが……光磨の物？


それってどういうこと……？


「これで大丈夫だ」


その声にハッと我に返ると目の前にいた蟲たちはすべていなくなっていた。


女性たちも意識が戻り、キョロキョロと周囲を見回している。