蟲狩り少女
ガン!


と、床と机が激しくぶつかり合う音が響く。


教室にいた数人の女子生徒から悲鳴があがる。


どうしてだろう。


なんでこんなことになるんだろう。


あたしは2人から目をそらし、ギュッと拳を握りしめた。


これからどんな罵声が聞こえてくるんだろう。


そう思ってギュッと目を閉じた……その時だった。


「次の授業は移動教室だってよ」


三岳友輝がボソッとそう言った。


え……?


予想外の言葉にあたしはそっと目を開けて振り向く。
< 20 / 289 >

この作品をシェア

pagetop