君のために歌う歌
「ら、ライブハウスってこんな感じなんだ…」




暗い地下に続く階段のアングラ感に、宙子は怖気づいていた。



「あれ?宙子ライブ初めて?」




普段はバンドの缶バッチがたくさんついたリュックをつけている郷愛がそう聞く。




「ライブは友達に誘われてホールのに行ったっきり……」


「そかそか。そりゃぁビビるわな。」




郷愛は宙子の肩をポンポンとたたいた。




「大丈夫入っちゃえば楽しいからさ!行こう!いざ関ヶ原!!」



「天下の分け目かよ!」



宙子はツッコミながらも、郷愛と一緒で良かった、と思った。
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