君のために歌う歌
明るい題名とは違い、スローテンポな曲だった。



宙子も知らず知らずに、うんうんと言うようにリズムをとっていた。





「明日から 明日から そう言いながら生きてきた

いつものいつもの帰り道 道端の花に名前をつけた


変われぬ僕を憎むその目 空から降る星は僕を見てはいないんだ」




星にすら見られないような陽翔ではないと宙子は思いながら、サビで長く叫ぶ陽翔を見ていた。




「何を思い何を待ち何を掴むのか 若すぎるなんて言い訳だよ

あの日の記憶はセピア色の夢の中 僕はただ明日を待ち眠る だけだ」


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