彼と私の事情
は?!

ちょ、ちょっとまて!!

「何してんですか!」

慌てて距離をおこうとしたけど、最早手遅れ。

ぎゅっと後ろから抱き締められて、

「お前が抵抗するから悪い。」

「…っ」

頼むから耳元でしゃべんないでー!


「…」

黙ったと思ったら急に髪の毛をさわりだした。

もじゃもじゃされると思ったら、すくように丁寧にさわりだした。

…もう、そんな風にさわる人もいないのに。

同情でそんなさわり方しないでほしいのに。

なのに。

落ち着いてる自分もいて。

どうして人肌ってこんなに私を惑わすんだろう。

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