赤いエスプレッソをのせて
そもそも私の肩に見える彼女は、ある意味じゃ『髪』と大して変わりなんてない。

私にとって、付属品というかおまけというか、そんな存在なのだ。

「いいわよもう、自分でつけるから」

それでも彼女は、胃液が喉まで迫りあがってくるほど衝撃的な存在だし、正直彼女を見る度に、吐き気や嫌悪感がしてならない。

最近は――

    、、
どうにかマシなだけだ。

彼女は毎日毎日、寝ても覚めても、もう十年間私へ訴えかけているんだ。

――よくも殺したな――

そう、訴えかけているんだ。
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