私の仕事と結婚
それに答えようとするお兄さんを制して、

「忘れないうちに…。施主さんのおっしゃっていた照明とお持ちの家具に関して、多少の設計変更をお願いします。海外製品なので、かなりの重量があるものです。補強や柱の位置を確認させてほしいので、もう一度図面を見せて下さい。」

典弘とお兄さんは驚いた顔をする。

「ははは、お前のお嫁さん候補は凄い実力の持ち主だな。今の状況で、構造についても考えていたなんて。俺の方から指摘しなきゃいけなかったに。」 

私は完全に仕事モードに入っていたのに気が付いて、恥ずかしくなった。

「すいません。」

ぺこりと頭を下げる。

すると典弘のお兄さんが手を差し出す。

「典弘の兄で、この設計事務所の社長をしています野崎行孝(ゆきたか)です。」

私は握手する。

典弘と同じで大きくて温かい。

「なっ、戦力になりそうだろう?」

典弘はお兄さんを見た。
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