私の仕事と結婚
典弘は一瞬間を置くと、アクセルをぐっと踏んだようだ。

「スピード違反しない程度に急ぐよ。歩夢の気が変わらないように。」

私は体中に熱が帯びたような気がした。

車が典弘のマンションの駐車場に着いた。

手を引かれて、急かされるようにエレベーターに押し込まれる。

「歩夢。」

今日何度目のキスなんだろう。

エレベーターの扉が開くと、やっぱり手を引かれ、今度は典弘の部屋に押し込まれる。

そのままの勢いでソファになだれ込む。

悲鳴を上げる間もないまま、典弘の胸の中にいる私。

典弘の心臓のドキドキが聞こえる。

「やっぱりかっこ悪いよな。」

典弘の声が胸に響いて、私の耳に届く。

「こんなに歩夢に夢中になって…。自分で抑制が利かない。」

「…ありがとう。なんでかな。すごく嬉しい。」
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