ジャスミン花
「四回取られたからねぇ-」
笑いながらそぅ言う


「まぁーなっ」

笑いながら私もそう言う

ゆきはあの時の事は口にはしなかった


あいつ…
頭に顔が浮かんだ


「ってかはよ着替えようや」
ゆきを控室の方へ押しそう言った

控室に戻った私達は着替えていた

「愛、明日休みだよね?」
ゆきはそう言った

「せゃで-」

「ってか私も休みだし-」

「そぅやんなぁ」

「今日愛の家行っていぃ?」

「えぇで-。久々にゆぅと遊んだってーや」

ゆきは頷く

着替えを終え、挨拶を交わしながら私達は店を出た



きっとゆきは心配だったんだと思う
あの時のような顔をしながらそう言ったから…



私達は歌舞伎町を二人で歩いていた

沢山の人が歩く歌舞伎町の中を
笑い飛ばしながら歩いた



ありがとうな…
分かってたんやな…



私達はドン・キホーテの前でタクシーを拾って、私達はタクシーに乗った

運転手に行き先を告げた
タクシーの中でもゆきは笑顔を絶やさないで居てくれた


ようやく家の近くになって私達はタクシーから降りた


家に着いていつものようにオートロックを開け、4階へ


あれから移り住んでない家

鍵を開け、ゆきと私は玄関で靴を脱いで部屋へ入った
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