LONELY GUARDIAN―守り人は孤独と愛を歌う―


翌朝、鈴蘭を迎えに行った。


昨夜の件を手短に話すと、鈴蘭は眉をひそめた。



「放課後に会った人、そんなに強かったんですか。能力を見せつけて行ったのは……」



「逆らうな、って意味だろう。師央は、あいつは敵じゃないと言ってる」



「そうなの、師央くん?」



師央はうなずいた。



「未来で会いました。そのときは助けてくれました」



唇は続けて動いた。


声が出ないから、何を言ったかわからない。



「海牙は師央の唇を読める。師央が声に出せない未来の事情も、あいつは理解できる」



師央の真実を知りたい。


その目的のためなら、海牙と話す価値はある。


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