LONELY GUARDIAN―守り人は孤独と愛を歌う―


アジュと呼ばれた犬が笑った。

犬の口から、普通の男の笑い声が出てきた。


「ああ、四獣珠の面々か。

おい、きみら、そう驚いた顔をするな。

おれも能力者だ。

これでも人間だよ」


師央が、恐る恐る進み出た。

犬の姿のアジュと、あまり目の高さが変わらない。


「変身、できるんですね?

人間の姿から、この大きな犬の姿に?」

「こういう家系でね。

預かってる宝珠の関係で、犬絡みのチカラを持ってる。

坊やは、何者だ?

おれを探ろうっていう波動を感じる」


理仁が茶々を入れた。


「師央が変身能力を習得したとしてもね~。

こーんな強そうなワンちゃんにはなれないよ。

チワワになっちゃうと思う」


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