LONELY GUARDIAN―守り人は孤独と愛を歌う―


上から目線かよ、えらそうに。

そう思うのと。

恐れ多いお言葉を頂戴した。

そう思うのと。

2つの思いが、オレの中でぶつかり合った。


「ああ、これはすまないね。

見下しているわけではないんだ。

かしこまることはない。

若者は、大いに反抗しなさい」


また、読まれた。


海牙を横目に見る。

表情を消している。

オレと目が合って、かすかに微笑んだ。


オレは唇をなめた。

短く深呼吸して、低い声を放った。


「オレたちに話があると聞いた。

用件は何だ?」


平井は、ひとつ、うなずいた。


「お話ししよう。

まずは、自己紹介を続けさせてくれ」

「自己紹介?」


< 296 / 485 >

この作品をシェア

pagetop