ハートブレイカー
「誰かを悪者に仕立て上げたいなら、それは俺だとは思わないのか」
「そ・・・大体、お父さんが何も言わないから、私があれこれ小言を言わなきゃいけないんじゃないの」

お母様は、助けを求めるように会長さんのほうを見た。

「何を言う必要がある。直哉は元気で健康だ。頭もいいし素直な子だ。それに私だって食べ物の好き嫌いはあるのに、とやかく言える立場じゃないだろう?」

お母様、完敗。及び、援護なし。

「母さんが言ってることは小言じゃない。侮辱だ。この際だから言 っておくが、俺の息子はもちろん、俺の妻になる女(ひと)を侮辱することは、誰であろうと俺が許さない」

切れ長の黒い目が、お母様を射抜くように睨む。
敵、認定。

ていうか、この人また、「俺の妻」って・・・。

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