ずっと好きだった。
保健室を出よう。立ち上がって、ドアを開けた。

「あっ。架端君にお礼言うのよ。ここに運んできたのは、

彼なんだからね。お大事に」

保健室を出て、教室に入る。

「あー!みちる!大丈夫なの?」

「うん。大丈夫。」

あたしは、席についた。隣を見ても、翔馬はいなくて、

ありがとうと言えずに4時限目に入った。

4時限目にはもちろん戻っていた。

どこに行ってたのかな?

やっぱり、あの女の子のところかな。

反射的に手紙を翔馬に回してた。

『最近、可愛い女の子と仲いいね。』

それに気づいた翔馬は、紙を広げると

少し顔をしかめた。怒ってるようにも見えたけど。

『うん。まぁな』

それだけで止まんなくて。

『付き合ったりしてるの?』

なんて…聞いてしまった。

『うん』

うん…か。ギシギシと、胸が痛む。

『そっか。』

それだけ送って授業に集中した。

もう、なにも見えない。なにも聞こえない。

キーンコーンカーンコーン。

チャイムがなって、授業が終わったことに気づいた。

翔馬は、いち早く廊下に出ようとした。

「翔馬」

「ん?」
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