誰よりも、君が好き
匠くんは、
「あー……」
と言って、頭をポリポリとかく。
お、怒っていらっしゃいますかね!?
身構えていると、コツコツと匠くんの足音が近づいてきた。
なにこれ、もしかしてやっぱり殴られたりしちゃう?
学校で公開ミンチ!?
なんてことを頭のなかでぐるぐるさせているうちに、その足音は私の目の前で止まった。
やられる……!?
目を瞑って、一秒…二秒…
って、なんにも起こらない………
不思議に思って顔を上げると、すぐそばに匠くんの顔があってドキッとする。
そして
「今日は俺と一緒に帰れよ?」
不意をつくようにして、耳元でそう囁かれた。