誰よりも、君が好き
「ん……夜…?」
目を開くと、部屋のなかは真っ暗。
もぞもぞと布団を剥ぎながらベッドから降りると、スプリングがギシギシと音をたてた。
部屋の外に出ると、まだリビングに灯りがついていた。
「お母さん?」
小さく声をだすと、ソファーに座りながらテレビを観ていたお母さんと目があった。
お母さんは、小さく微笑んで
「よく眠れた?」
と聞いてくる。
…やっぱり、なにも聞いてきたりしないか。
「うん。
お腹空いちゃった!ご飯もらえる?」