あの頃のキミは

学校につくと絵麻は机に突っ伏して寝ていた。

ちらりとのぞく寝顔は気持ちよさそうだ。
でももうすぐHRがはじまるので
頬を軽く叩いて声をかける。


ペチペチ…ペチペチ…

「…う…うぅん…」

「絵麻。起きて」

「…うぅっ…もう少し…」

「…ちゅーしちゃうよ?」

まぁ、これは本気だ。

ガタッ――

その発言で慌てて起き上がる絵麻。

「なぁーんだ、残念。俺はしたかったのになー」

「んなっ!!」

絵麻は真っ赤な顔でこっちを睨んでいる。

が…

…いやいやいや
そんな顔したって余計にこっちを煽るだけだからね?

それにしても…


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