銀猫ー最強歌姫の再来ー
 そう言って、奏雨はソファの上に寝転がる。

 すると、ミヤが言った。

「寝ると言っても、そこじゃあ風邪ひくぞ。」

 そんな心配を余所に、奏雨は素っ気なく返事をする。

「別に。どうせ猫だから大丈夫よ。」

「ったく…。拗ねてんじゃねーよ。大丈夫な訳ないだろ。」

 そんなルイの言葉と同時に、奏雨の体は浮き上がる。

「ぅわっ。ちょ、何すんのよ。て言うか拗ねてない!」

「何って…?ただ抱き抱えてるだけだけど。」

 ルイはそう言ったが、これはただ抱き抱えている訳ではない。

 ……お姫様抱っこ、とか言うヤツだ。

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