銀猫ー最強歌姫の再来ー

　すると、一斉に奏雨を見ていた男子達は顔を真っ青にしながら、離れて行った。

　何があったのか、よく見てみたら、原因はルイだった。

　どうやら、ルイがとんでもない殺気を出した事により、周りの男子達が離れて行ったに違いない。

　さすが、全国No.1の族の総長なだけある。

　奏雨でさえ、ブルブルと震えだしそうな程の殺気だ。
　
　生徒玄関まで行くと、ミヤとキャラが被りそうな眼鏡イケメンが立っていた。

　（何だか、ここだけ空気が重い…。）

「四条奏雨さん、ですか？」

　その男子生徒は、凰華のメンバーなどお構いなしとでも言うように、奏雨だけを見据えて声をかけてきた。

　（人間観察されてるみたい…。何だか気味が悪い…。）