私の身体と心
「…すごく良かった…。」

私は彼の方を向いて、そう言った。

「侑希、今日は泊まっていかない?明日は休みだろう?」

私は体を半分起こした。

彼がこんな事を言うのは初めてだった。

「今日の恭弥さんは、時々おかしい。」

彼は私の腕を取って、私を自分の胸に押し付けた。

「一晩中侑希を抱きたい。」

彼の胸の鼓動が直接耳に届く。

「どうしたのよ、一体?」

「侑希を抱きたい。何か理由が居る?」

彼の腕に力が入る。

「あまりにあなたらしくないから。」

「俺らしくないって、どういう事なんだろう。」

フッと笑いが漏れる。
< 42 / 141 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop