私の身体と心
ちょっと彼の機嫌を損ねたようだ。

「知り合いに見られたら、何言われるか分からないじゃない。」

その答えに納得がいかないような顔を見せる彼。

「何で?俺は別に構わないけど。」

「えっ?」

そう言いながら、彼は居酒屋の中に入っていく。

私は仕方なく彼の後ろを追った。

「そういえば、侑希の好きな食べ物とか知らないよな。」

メニューを見ながら、彼はつぶやく。

「そりゃ、一緒に食事するの初めてだもん。」

そう言いながら私は笑った。

テーブルを挟んで向かい合う私達。

「何か緊張するね。」

そう言う私に彼は

「何で?」と不思議そう。
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