私の身体と心
押し問答をしながら、彼は私の後を付いてくる。

やっぱりこんな関係なんだから、家まで教えるのはどうかと思っての事だった。

「まだ俺を信用してないの?俺は侑希の事、こんなに信用してるのに。」

私は言葉に詰まった。

「だって私達…。」

「付きあってるんだろう?」

私は驚いて彼を振り向いた。

その勢いで彼の胸に吸い込まれた。

「侑希は何か勘違いしてない?俺達会った時は、お互いフリーだったんだぜ。その状態で寝るって事は、付き合うって事じゃないのか?」

私はあまりの驚きに声が出ない。

「ん?どうした?」

彼は私の顔を至近距離にとらえた。

「ごめん…。そんな風に考えた事なかった。てっきりセフレかと…。」

「侑希!」

彼は心底怒ったような顔をしている。
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