私の身体と心
「だって、シたい時だけ連絡し合ってたじゃない。」

「あのな、侑希、それだけで3年も続くと思ってる?俺はずっと侑希がデートに誘ってくれるのを待ってたんだぜ。なのに…。」

「何?」

ちょっと戸惑ったような彼。

「今日行った居酒屋で、侑希が男と飲んでるのを見たんだ。しかも告られてて…。どれだけ俺が焦ったか、分かってる?試しにその居酒屋の名前を出しても侑希はケロッとしているし。その時に、ちゃんと侑希との関係を確かめなきゃいけないと思ったんだ。だからこないだだって、朝まで一緒に居るつもりだったのに、さっさと帰ってしまうし。俺がどんだけショックだったと思う?」

あの激しい情事は、ヤキモチだったって事?

「これだけ言っても分からない?俺は初めて会ったあの日から、ずっと侑希が好きなんだ。誘えば来てくれるから言葉にしなくても、伝わっているとばかり思っていた。俺も仕事が忙しいから、こんなペースでしか誘わなかったけど、侑希に誘われたら、必ず予定を空けようと待っていたのに。」

私の頭は混乱していた。

今まで彼を好きにならないよう踏ん張ってきたのに。

「侑希は俺の事どう思ってるの?」

彼は私の耳元で囁く。
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