私の身体と心
食事が終わると、片づけを彼がしてくれた。

私はその間に、お酒のつまみを作る。

そして2人でソファに落ち着く。

彼は買って来たワインを開け、グラスに注ぐ。

「乾杯。」

私は少しグラスに口をつけると、それをテーブルに置き、話始めた。

「あのね、私大学の時にお酒の味を覚えてね。友達と飲み歩いていた時期があったの。でもみんな、私より早く潰れちゃって、家に送り届ける役ばかりだったの。私はもしかしたら、お酒強いのかなって自覚を始めた頃だった。みんなは私が介抱してくれるからって、結構安心して飲んじゃうんだ。だから私は楽しくなくなって、少しずつ一人で飲みに行くようになったの。」

私は一息ついた。

そして続けた。

「そんな時、ゼミの教授がね、飲みに誘ってくれたの。とてもまじめな教授だったし、噂ではお酒が強いって聞いていたから、私の友達も誘って何人かで出掛けたの。でも気が付いたら私と教授だけだった。それは教授が友達を上手に帰して、二人っきりの状況をわざと作ったの。教授は、自分がお酒に強いって自信があったから、私を酔わせて、自分の思い通りにしようと思っていたらしい。」

ちょっと顔をしかめた彼に、私は苦笑した。
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