卯月の恋
「秦野さーん」


思わず秦野さんにしがみつく。

「宮内、離れなさい。てか、隣の人ってなに?」

「あ、それはですね…」

「やっぱ、いい。長くなりそうだから、ランチの時に聞く」



秦野さんは、そう言うとパソコンに向かって仕事を再開する。

いろいろ聞かれるかなぁ…。

秦野さんのピン、と伸びた背中を見ながら、こっそりため息をついた。


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