君と二人で奏でる音




付き合いはじめて数ヶ月。



クラスのみんなにからかわれるのも慣れて、私たちは六年生へと進級した。







ある日、透がこんなことを聞いてきた。




「七海って、音楽、好き?」



唐突な質問に、少し戸惑う。

一瞬考えて、私は返事をした。




「まぁ、好き……かな?」



すると、透はなんだか嬉しそうに微笑む。


そっかーって繰り返し呟きながら頷く透に、ひとつ質問。




「なんで、そんなこと聞くの?」



すると透は、よくぞ聞いてくれました!みたいな表情をして、私の机にばんっと手をつく。





「…なぁ、俺たちで、歌を作らないか?」





…普通に、驚いた。

どういうことかなって考えて、もっとビックリした。





「わ、私たちで…!?」



指先を自分に向けてみると、透はコクコクと首を何度も縦にふる。



「曲の作り方なんて、知らないよ」


そう言うと、透は自分の胸を叩いてこう言った。



「曲は俺が作るよ。

 …だから、七海は、俺の曲に詞をつけてほしいんだ。」








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