真っ赤なお伽話
「お前久遠慈さんの影響受けてんじゃねぇよ…」
すでにフィルター付近まで吸い尽くした僕の人生のような煙草を灰皿に押し付けた。
突然轟々野は立ち上がり「んー」と伸びをする。
「それじゃあ、行きますか。」
「どこに?」
「調査(フィールドワーク)。」
そう言うと、轟々野は自分のスーツのジャケットを羽織り颯爽とドアから出て行く。
僕は数秒の間抵抗の術を考えたが諦めて魔王の背中を追う。鳥籠の中に入れられた小鳥の気分になった。
< 49 / 55 >

この作品をシェア

pagetop