真っ赤なお伽話
轟々野は僕の手中に治まっていた書類をひったくった。
一度この社会不適合者に近代民法の理念について説いた方が良いかもしれないと思ったが、魔王に説法なのでやめておくことにした。
「久留米 美咲・27歳OL。咽に深さ5cmほどの刺し傷。殺害現場は柏北口公園の公衆トイレ内。壁にもたれかかるようにして死亡。発見時刻は午後9時25分。死亡推定時刻は午後7〜8時半と見られる。衣服に争った形跡は無し持ち物も特に持ち去られておらず、尚凶器と見られる包丁、及びナイフなどは現場で発見されておらず犯人が持ち帰ったと思われる…か。」
長々とした文を一人言のように読む轟々野。
考え込むように人差し指と親指を顎に当てているその様はなかなか理知的である。
「で、楠野君はこの文からどのような情報を読み取ったわけ?」
「犯人が女であり怨恨によるものでない愉快犯。多分だけどあまり派手な服装は好まず服装に無頓着とまで行かなくてもあまりこだわりがない感じかな。」
「ほぉ〜ぶらぼ〜ぶらぼ〜」
両の手をシンバルを持ったサルのように適当に拍手をする。
「腕は落ちないみたいだな『脳内破壊』。ちなみに3年前の光景を投影しちゃったりなんかしちゃったりしてるわけ?」
「僕は3歩歩けば記憶が飛んでしまうので三年前のことなんて2年364日23時間59分55秒前に忘れてしまったよ。」
「忘れた時刻は覚えているなんて素敵だね☆」
親指をぐっっと立て目の前に突き出してくる轟々野。
「しかし」と一旦言葉を切り、どこから取り出したのか飴を口に放り込むと、一口目から噛み砕き言葉を続けた。
一度この社会不適合者に近代民法の理念について説いた方が良いかもしれないと思ったが、魔王に説法なのでやめておくことにした。
「久留米 美咲・27歳OL。咽に深さ5cmほどの刺し傷。殺害現場は柏北口公園の公衆トイレ内。壁にもたれかかるようにして死亡。発見時刻は午後9時25分。死亡推定時刻は午後7〜8時半と見られる。衣服に争った形跡は無し持ち物も特に持ち去られておらず、尚凶器と見られる包丁、及びナイフなどは現場で発見されておらず犯人が持ち帰ったと思われる…か。」
長々とした文を一人言のように読む轟々野。
考え込むように人差し指と親指を顎に当てているその様はなかなか理知的である。
「で、楠野君はこの文からどのような情報を読み取ったわけ?」
「犯人が女であり怨恨によるものでない愉快犯。多分だけどあまり派手な服装は好まず服装に無頓着とまで行かなくてもあまりこだわりがない感じかな。」
「ほぉ〜ぶらぼ〜ぶらぼ〜」
両の手をシンバルを持ったサルのように適当に拍手をする。
「腕は落ちないみたいだな『脳内破壊』。ちなみに3年前の光景を投影しちゃったりなんかしちゃったりしてるわけ?」
「僕は3歩歩けば記憶が飛んでしまうので三年前のことなんて2年364日23時間59分55秒前に忘れてしまったよ。」
「忘れた時刻は覚えているなんて素敵だね☆」
親指をぐっっと立て目の前に突き出してくる轟々野。
「しかし」と一旦言葉を切り、どこから取り出したのか飴を口に放り込むと、一口目から噛み砕き言葉を続けた。