真っ赤なお伽話
時刻は既に四時半。学校内に残っているのは部活動をしている達のみとなっていた。僕は、つい30分程前に通った道を逆走している。
「財布学校に忘れるとは・・・」
夕飯の準備をしようとしたとこでやっと気付いた。幸い早めに気付いたので校舎はまだ解放しており、夕焼けの赤が廊下に広がっていた。
僕はこの時間帯がとても好きだ。昼と夜の間。全てを吸い込むような色合い。
「マジウザイんだけど!」
「学校来るなっつってんじゃん!」
ちょうど自分の教室まであと数歩というとこで中から怒声が聞こえてきた。
この年頃の女子特有の金切り声である。
ドアからそっと覗くと教室の真ん中当たりの机がどかされ一人の女子を三人の女子が囲んでいた。
囲まれている女子は黒髪でいかにも暗いですと言った感じ。残りの囲んでいた女子はギャルと言った派手好きな人種である。
恐らく同じクラスなのだろうが一人として名前を思い出せない。
「マジキモいんだけど!」
「・・・すいま・・・せん。」
「あんた見てっとイライラするわぁ・・・」
うちの学校は仮にも進学校として評価されているのに、恥ずかしくないのだろうか?
そんな疑問を持ちながら、囲まれている女子を助ける義理もないので(あったとしても助けないが)中の一悶着が終わるまで待つことにし、僕は地面に座り込む。煙草でも吸おうかとポケットに手をやろうとしたとこで、階段を昇る足音がしたのでとっさに隠し足音の方に目をやった。そこには体操服姿で汗をかいた赤嶺さんが立っていた。
「君か・・・」
「ん?英吉くん、何やってるのかな?」
その質問に対し、僕は親指で教室を指すことにより返答した。
赤嶺さんは小動物のようにひょこり、と教室をのぞくとその表情が徐々に曇っていく。
僕は、来たのが赤嶺さんだったので煙草を口にくわえ火を点ける。
「高校二年にもなって何やってんだかね。」
紫煙をくゆらせ赤嶺さんの方な目をやってみるとそこに姿はなかった。
「財布学校に忘れるとは・・・」
夕飯の準備をしようとしたとこでやっと気付いた。幸い早めに気付いたので校舎はまだ解放しており、夕焼けの赤が廊下に広がっていた。
僕はこの時間帯がとても好きだ。昼と夜の間。全てを吸い込むような色合い。
「マジウザイんだけど!」
「学校来るなっつってんじゃん!」
ちょうど自分の教室まであと数歩というとこで中から怒声が聞こえてきた。
この年頃の女子特有の金切り声である。
ドアからそっと覗くと教室の真ん中当たりの机がどかされ一人の女子を三人の女子が囲んでいた。
囲まれている女子は黒髪でいかにも暗いですと言った感じ。残りの囲んでいた女子はギャルと言った派手好きな人種である。
恐らく同じクラスなのだろうが一人として名前を思い出せない。
「マジキモいんだけど!」
「・・・すいま・・・せん。」
「あんた見てっとイライラするわぁ・・・」
うちの学校は仮にも進学校として評価されているのに、恥ずかしくないのだろうか?
そんな疑問を持ちながら、囲まれている女子を助ける義理もないので(あったとしても助けないが)中の一悶着が終わるまで待つことにし、僕は地面に座り込む。煙草でも吸おうかとポケットに手をやろうとしたとこで、階段を昇る足音がしたのでとっさに隠し足音の方に目をやった。そこには体操服姿で汗をかいた赤嶺さんが立っていた。
「君か・・・」
「ん?英吉くん、何やってるのかな?」
その質問に対し、僕は親指で教室を指すことにより返答した。
赤嶺さんは小動物のようにひょこり、と教室をのぞくとその表情が徐々に曇っていく。
僕は、来たのが赤嶺さんだったので煙草を口にくわえ火を点ける。
「高校二年にもなって何やってんだかね。」
紫煙をくゆらせ赤嶺さんの方な目をやってみるとそこに姿はなかった。