いと。
『一生かかってもわからせてやる』
とても真摯に胸に届いたその言葉は一瞬、私の心をぐらつかせた。
それでも……私は翌日、彼が仕事にでてからそこを出た。
心の中にある彼に対する不信感や怒りを、なくすことなんてできる訳なかった。
どんよりとした雨空の下、見慣れない都会の街並みを傘を差して歩き続けた。
行くあてなんてなかった。
ひとりだった。
寂しかった。
だけど、ひとりで強く生きなきゃ。
それだけが心にあった。
彼に対するどうしようもなく複雑な気持ちは、蓋をして見えないところに押し込めた。